本日はエスキスの考え方(一級建築士製図試験攻略テキスト118ページ~129ページ)についてお話したいと思います。
テキストが手元にない受験生は雰囲気だけ感じて頂ければ嬉しく思います。
階の振り分け!ボリューム検討!攻略のカギは!適当力!
118~129ページ
大手資格学校では、部門ごとに面積を算出して、それを元に階の振り分けをしています。
そのやり方でも良いのですが、時間も手間も必要になり、正直効率が悪いと思います。
また課題を解くと、どれだけ丁寧にボリューム検討しても、当初考えていた完成形と違った形になる事があります。
そうであれば、ボリューム検討、階の振り分けに時間を割く事は、1分1秒を争う一級建築士製図試験では時間短縮した方が良いと思います。
階の振り分けでチェックしてほしい3つのポイント!
- 吹抜けはあるか?
- 大空間(天井高の高い要求室)があるか?
- 外部条件はあるか?
この3点をチェックすれば細かい部門の計算等は、基本的にやらないて良いと思います。
全ての要求室を検討するのではなく、面積に影響を与える要求室のみ検討すれば事足りると思います。
例題1
3階建て 最大床面積 3300㎡ 吹抜け約50㎡ 大空間(天井6m) 約200㎡ 外部条件 なし
建物 42m×28m×3階=3528㎡
3528㎡-3300㎡=228㎡
228㎡を削る事で最大床面積上限を確保出来る。
- 吹抜け約50㎡→2階
- 大空間約200㎡→1階または2階に計画
※1階(2階)に計画2階(3階)床無し。
合計約250㎡削れる
大空間を1階または2階、どちらに計画するのが良いのか?
条件の指定を優先させます。
特に指定が無い場合は仮置きして進めば良いと思います。
もう少し説明すると、1階と2階を比べると必然的に1階の方が狭く2階の方がゆとりある面積を確保出来ます。
1階は、風除室、設備機械室、更衣室、職員用休憩室、事務室等あるため、要求室を計画出来るスペースが限られます。
こんな感じで3つのポイントをしっかりと抑えることで、階の振り分け、ボリューム検討を上手くいくと思います。
例題2
3階建て 最大床面積 3200㎡ 吹抜け 約50㎡ 大空間なし 外部条件 陽だまり広場(地上に計画) 約100㎡
建物 42m×28m×3階=3528㎡
3528㎡-3200㎡=328㎡
328㎡を削る事で最大床面積上限を確保出来る。
- 吹抜け約50㎡→2階
- 陽だまり広場 約100㎡(地上に計画)
42m×28mの中に計画する。(建物内部を削る)7×7=49㎡×2コマ=98㎡×3階(約300㎡)(青空になるため)
42m×28mの外に計画する。(ヘリアキに計画)0㎡
合計約350㎡削れる。
階の振り分け、ボリューム検討終了。
後はパターンを覚えて対応して下さい。
まとめ
学校、講師に言われたからやってみる!事は凄く良い事だと思います。
しかし、実際自分が試して無駄だな?必要あるのかなぁ?と思う手順であれば、自分なりにアレンジするか、他のやり方を試すほかありません。
そして改良を重ねて自分独自のエスキス方法を確立して下さい。
講師や学校のやり方を100%真似して不合格になった場合、受講料を返金してくれれば良いかも知れません。
しかし、現実はノーマネーでフィニッシュです。
一級建築士製図試験だけじゃなく、仕事でもそうです。
色々と試行錯誤する事は良い事です。
歩みを止めないで下さい。
講師に怒られるかも知れません。
しかし、高い受講料を払っているのは、講師ではなく、ご自身です。
最後は自分で考えて自分で決断して下さい。