特訓1Aは日建学院の縦長敷地(短辺入り)の課題でした。
今年の日建学院の課題は、シンプルで良いなぁ~と思います。
ついに天井が高い要求室が3階に来ました。
日建学院の課題を解く時は、高さは無限に考える事が出来るので、サクッと3階に計画出来ました。
でも、手順はちゃんと守って第1案目は1階または2階に計画する事を忘れないで下さい。
展示室上部のトップライトが異常に多いけど大丈夫?
展示室上部にトップライトを計画して、無窓(重複20m)を回避するんですねぇ~。
全日本建築士会みたいに、北側に展示室を計画した時は、窓を設けて回避した方が無難だと思うけど。どうなんでしょうね?
展示品劣化しないかなぁ~(´・ω・`)
※著作権の関係で課題文を掲載する事は出来ませんので、日建学院生以外の受験生は申し訳ないです。
エスキスの雰囲気だけ感じてくれたらと思います。
また僕がエスキス中思った事を勝手に解説しているだけで、このプランが正しい保証もありませんし、日建学院の教え方・考え方等一切関係ありません事ご了承下さいませ。
僕がエスキス時間30~40分で80点の図面を目指した結果こういうプランになったので皆様ご参考にして下さい♪というアドバイスです。
楽しく見て頂ければと思います。
100点の解答は担当の講師のプランを見せてもらって下さい。
きっと素敵なプランだと思います。
この課題の5つのポイント
- 短辺入りの場合も、基本は7m×7mをベースに考える。
- 北側の美術館本館の出入口が敷地から少し外れている事に注目する
- 建蔽率が1176㎡を下回っている。
- サブ道路の斜線制限
- 屋上庭園と展示室の階の振り分け
総合資格学院では、短辺入り=6m×5スパンと指導している講師がいるみたいですが、とても危険なので、気を付けて下さい。
短辺が5スパンあると真ん中の1スパンがホールとして利用できるので、プランがやりやすい思うかも知れませんが、外壁面に大きな要求室がない場合は、中央がダブつくのでプランが難しくなる事もあるため、気を付けて下さい。
結果6m×5スパンになった=OKですが、最初に決め打ちは、止めておいた方が良いと思います。
さぁ!スタート
北側からサブエントランスを設けない理由は、本館の出入口が敷地から1コマ外れているからです。
ちょっとした事ですが、気付けると良いですね。
建蔽率が1176㎡を下回っているため、コマを1コマ削るか、スパンを1m縮めます。
斜線制限ヘリアキ2m 1.5m×2+道路6m=9m×1.25=11.25
ヘリアキ3m 2.5m×2+道路6m=11m×1.25=13.75m
第1案目は屋上庭園3階、展示室2階で進める。階の振り分け参照。
階の振り分け
- 屋上庭園2階 4コマ+4コマ(3階青空)
- 屋上庭園3階 4コマ
- 吹抜け適宜 1コマ+1コマ 計2コマ
- 展示室A2階 6コマ
- 展示室A3階 0コマ
- テラスヘリアキ 0コマ
- テラス建物 3コマ
28m×42m=1176㎡×3階=3528㎡-最大床面積3000㎡=528㎡÷42㎡と49㎡
42㎡=13コマ 49㎡=11コマ
常に王道の考え方でいく。
- 展示室A2階 6コマ
- 吹抜け 1コマ+1コマ 計2コマ
- 屋上庭園3階 4コマ
- 計12コマ
一応検討
- 屋上庭園2階 4コマ+4コマ(3階青空)
- 吹抜け 1コマ+1コマ 計2コマ
- 計10コマ
※1コマ等であれば、バルコニーや、スパンを縮める。
また建蔽オーバーと吹抜けが適宜の為少し大きくする事も可能。
管理部門の計画
2面道路を有効活用するため、北東側に管理をまとめる。
荷解き室を除くといつも通り、管理者用階段・EV→事務室→風除室→利用者用階段といった感じで計画する。
管理部門はなるべく小さく計画する事が大事です。
管理部門が大きい場合は、風除室対面に管理部門をまとめて計画するとプランがやり易いと思います。
逆に管理部門が小さい場合は、サブ道路側にまとめて4コマ位で計画すれば良いと思います。
下の図を参照してください。
1階の計画
風除室は右から2コマ目に設けます。理由は、東側に横断歩道があるため、車椅子利用者等は交差点、横断歩道から極力離した位置に第1案目は計画する。
西側に交差点等があれば、風除室は左から2コマ目。
共用・管理部門のギャラリー、カフェ等を計画します。
後は、余りがあれば無理に計画せずに進みます。
事務室の配置は風除室、サブ風除室、利用者用階段・EVが極力見える位置に計画する。
2階の計画
展示室Aを・・・何も計画出来るものが・・・ない!!
はい。この時点で展示部門と教育部門を入れ替えます。
2階の計画 教育部門に変更した続きから
外壁面(四隅)から要求室を計画します。
屋上庭園は日照に配慮し、南側配置します。
コンセは屋上庭園と一体的に利用するため、南側に計画します。
後は、要求面積が大きい、図書を北西側に計画します。
後は、番号でも数字(98)でも良いので印をして次に進みます。
3階の計画
展示Aはサービス用駐車場からの動線に配慮する必要はないのですが、大空間の無窓の場合は、重複距離に配慮して管理部門に近接させます。
個人的には、重複距離がどうしても確保出来ない場合は、トップライトを設けるよりも、北側の場合は、全日本建築士会を見習って窓を計画した方が良いのではと思います。
トップライト=採光はOK、しかし展示品が劣化しないかな?
B、Cは南側の四隅に計画します。
面積チェック
1階 0コマ
2階 6コマ 屋上庭園4コマ 吹抜け2コマ
3階 6コマ 屋上庭園4コマ 吹抜け2コマ
計12コマ 11コマ削れば良いので面積的にはOK。
最後にスパン調整(建蔽オーバーのため)をするので、余裕はある。
1階、2階、3階を再考
1階は空いているスペースに入れていく。
2階、3階も上手く収められそうなため、階別ゾーニングをやっていきます。
1階のプラン変更
空いているスペースに小さな要求室を計画していきます。
カフェは少し大きかった為、テラスを一部ピロティで計画します。
2階のプラン変更
空いているスペースに適当に計画します。
セミは分割する為、分割後も無窓にならず、出入り口をそれぞれに設けるため、配置を考慮します。
3階のプラン変更
空いているスペースに適当に計画します。
最終調整
展示室Aが3室に分割するため、吹抜けを少し変更します。
また建蔽率がオーバーしているため、どこか適当なスパンを7m→6mに変更します。
道路斜線が厳しい場合は、X方向でも良いです。
※ここではじめてスパン調整が出てくる。
まとめ
短辺入りの課題は、6m×5スパンにしたくなる気持ちは痛いほどわかります。
しかし、基本は7m×4スパンだという事を忘れないで下さい。
短辺入り=6m×5スパンだと思って進めた場合、解答例が7m×4スパンだと、エスキスが難しいですよ。
手順は7m×4スパン→6m×5スパンです。