令和3年一級建築士製図試験課題『集合住宅』低層階部分を考察！

本日は令和3年一級建築士製図試験課題『集合住宅』の低層階について考えてみたいと思います。

3階以上の住宅部門に関しては、大手資格学校もデーターがあるため、対応は容易だと思います。

しかし、今年は低層階の用途がはっきりしないため、難易度MAXになりそうです。

課題数が多い総合資格学院、日建学院の優位性は今年も変わらず？

低層階に店舗を誘致する？それともピロティ駐車場を計画？

集合住宅の1階部分に店舗を誘致する理由としては、防犯上1階に住みたくないと考える購入者が多いため、販売しにくいのだと思います。

その点店舗だと、1階に出店するメリットがデカいため(視認性・集客性)、お互いにとってWinWinの関係なのかも知れません。

個人的にも1階に住むのなら、戸建てやアパートで良いんじゃないかな？と思います。

ちなみに僕は高所恐怖症のため、出来れば低層階部分に住みたいです。っというか利便性を考えて平屋に住みたいです。

1階のデメリット

• 眺望　友人がタワーマンションに住んでいる場合、お誘いを受けて、訪問した時に、40階建ての1階に住んでいたら、ガックシします。
• 日当たり　期待は出来ないです。
• プライバシーの問題　道路を歩いている通行人と目が合うなんて事もあるかも知れません。
• 防犯上の問題　屋上から侵入されるケースもあるみたいなので、一概に言えませんが、低層階部分は侵入されやすいと思います。
• 湿気等の問題　戸建て同様に、地面から近いため、梅雨時期は大変かも知れません。

1階に店舗を誘致する

集合住宅に、店舗を誘致する事は非常に難しいです。

理由は繁盛しない事が多く空き物件になりやすいためです。

コンビニ等の大手資本であれば、撤退の可能性が低いのですが、個人だと長く続かず、次の入居者を誘致する事が難しいです。

特に2階以上の空中階。

1階に入居してほしい店舗

• コンビニエンスストア
• 銀行
• 郵便局
• 行政サービス(役所の出張所)

1階に入居してほしくない店舗

飲食店

飲食店以外は歓迎されると思います。飲食店は正直嫌われます。

どんなに工夫しても匂いの問題＋長続きしないため空き店舗になる。

飲食業の閉店率は一般的には、1年目30%、2年目50%、3年目70%、10年目10%以下だと言われています。

個人的にはもっと低いと思います。

一級建築士製図試験的にはレストランorカフェ！

本当は、コンビニエンスストア、銀行、郵便局、行政サービス(役所の出張所)等が誘致出来れば防犯上を含めて利点が多いです。

しかし、試験向きではないため、結局はレストランorカフェになると思います。

1階に店舗を誘致する場合

• レストランorカフェ100㎡～150㎡厨房含む
• 駐輪場40㎡～100㎡　住戸の数による。
• 設備スペース100～200㎡。地階があれば、代わりにピロティ駐車場。
• 住宅部門専用ホール50～100㎡

2階部分

• 会議室(組合の会合に利用)40㎡～100㎡(40㎡×2室含む)
• 共用ラウンジ
• 図書コーナー
• 屋上庭園
• トレーニングルーム

2階部分をこれらで全て埋める事は、難しいと思いますので、去年のユニットの考えと一緒で、半分住居、半分会議室等で計画する事が考えられます。

1階にピロティ駐車場を計画する。

福岡のような田舎であれば、基本は集合住宅＝駐車場はセットになる事が多いです。

都心部(天神)であれば、駅に近接している等の条件があれば駐車場は必要ないと思います。

平成20年度『ビジネスホテルとフィットネスクラブからなる複合施設』は駅ビルに近接されていました。

1階にピロティ駐車場を計画する場合

• ピロティ駐車場400㎡
• 駐輪場40㎡～100㎡　住戸の数による。
• 設備スペース100～200㎡は地階に計画
• 住宅部門専用ホール50～100㎡
• 小規模レストランorカフェ50㎡～100㎡

2階部分

• 会議室(組合の会合に利用)40㎡～100㎡(40㎡×2室含む)
• 共用ラウンジ
• 図書コーナー
• 屋上庭園
• トレーニングルーム

2階部分をこれらで全て埋める事は、難しいと思いますので、去年のユニットの考えと一緒で、半分住居、半分会議室等で計画する事が考えられます。

1階、2階に複合施設！3階以上住居部門。

平成18年度、平成27年度のような通常の基準階の形となります。

1階

• ピロティ駐車場有、無
• 駐輪場40㎡～100㎡　住戸の数による。
• 設備スペース100～200㎡は1階または地階に計画
• 住宅部門専用ホール50～100㎡
• レストラン、診療所等の複合施設50㎡～200㎡　

2階

• 会議室(組合の会合に利用)40㎡～100㎡(40㎡×2室含む)
• 共用ラウンジ
• 図書コーナー
• 屋上庭園
• トレーニングルーム
• レストラン、診療所等の複合施設50㎡～500㎡

色んなバリエーションが想定出来るため、大手資格学校の情報以外にも、積極的にクラスメイトと話し合って意見交換した方が良いと思います。

地階を利用した昇降ピット2～3段式駐車場もあるため、今年は駐車場に関する自由度が高いと思います。

まとめ

今年の課題は、低層階を予想する事が非常に難しいと思います。

そのため、本試験課題を見てビックリしないように色んなバリエーションを頭に入れて、本試験当日を迎えましょう。

こんなの絶対にない！と切り捨てずに、想定される事は全て勉強しましょう。

考えても始まらない！やるしかない！