今年のような課題を(基準階型)エスキスする時に気を付けて頂きたいポイントは廊下の幅です。
2年前のサ高住のような住居であれば廊下・エレベーターホールは面積から除外されるのでプランを考える上で廊下の幅をそこまで気にする必要はありません。
片廊下の寸法は2mで足りますか?本当に大丈夫?
本試験を受験する前までに再度『片廊下の寸法』と『中廊下の寸法』をもう一度確認して下さい。
この寸法は各資格学校で違うと思いますし、指導する講師によって見解がわかれると思います。
2mで良いのか2.5m必要なのか?それともゆとりある広さを確保する為3mで計画するのか?
本試験中に迷っている時間はありません。
記述に根拠をもって書けるようにしっかりと勉強して下さいね。
3mで計画するのか2mで計画するのか?1mを甘く見ると面積オーバーでランク4食らっちゃいますよ(笑)
今年一番悩む所だと思います。しっかりと講師に確認しておいて下さい。12月に後悔しない為に。
廊下幅を1m増やすと約3コマ分(126㎡)も増えちゃうよ
受験生の皆様はまだ基礎課題の練習をしていると思いますので、スパンを調整しなくても2階客室の形状がすぐに計画出来ると思います。
後半戦になれば1スパンだけ8mや9mで計画するような複雑なプランが出てくると思います。
本試験課題でもスパンを調整すれば客室がすんなり計画出来るようになるかもしれません。
しかし出来る事ならばシンプルに『7m×7m』や『7m×6m』を使用してエスキスした方が地階,1階のプランが楽になると思います。
仮にスパンを1m調整すると3階建ての場合、約126㎡面積が増える事になります。下階で3コマ分調整する事は結構至難の技です。
- 吹抜けで調整
- 風除室を半分引っ込めて調整
- ピロティー駐車で調整
- 設備機械室を一部ピロティーで調整
スパン調整やるならば126㎡の重みを知って挑戦して下さいね。
特に初年度生に多いのですが、スパンを調整する事を覚えると、どんなプランでもスパン調整をやるようになります。
それがシンプルに『7m×7m』で収まるプランでも(笑)
後半戦では少しずつですが、エスキスが上手くなりエスキスやる事が楽しくなってくる気持ちは理解出来ますが、エスキスはシンプルに考える事が本試験を解く上で重要な指針になります。
一級建築士設計製図試験は実験の場ではありません!新しい事は試さないでね!
例年受験生の復元図面を見て思う事があります。
なぜか、講義で習っていない『8m×3スパン』等の変則スパンを使ってプランの計画をやっている人が結構います。
本当はシンプルに『6m×4スパン』で考えれば良い所を、なぜ本試験でいきなり普段練習していない『8m×3スパン』をやるのか信じられません。同じ24mなのに。
『8m×3スパン』は柱が少なくて簡単そうですが、コマ数が少ないとエスキスの難易度は一気にアップしますので、エスキス初級者には正直『8m×3スパン』のプランを解くのは無理だと思います。
講師が日頃から変則スパンを推奨していれば別ですが、そうでなければエスキスする時は各資格学校で学んだ事をベースに課題を攻略して下さい。
本試験はシンプルで自由度が高い試験です。複雑に考えずに素直に考えれば自ずと答えが見えてくると思います。
1mを舐めると痛い目にあうよ!
まとめ
本試験は考えたり悩んだりする場所ではありません。そんな事は本試験1週間前までにすべて決めておくべきことなのです。
本試験課題を解いている時に廊下幅で迷ったと仮定しましょう。
『A学校は廊下幅2mの計画は駄目だと言っていた。でも、廊下幅2mだと上手く計画出来る。B学校は2mで良いと言っていた』と悩んだ時、受験生の皆様はどうしますか?
自分自身の決定にちゃんとした根拠を持っている受験生は強いよ!
合格する受験生は全員強い信念をもってプランを決定していると思います。
後悔のない選択をして下さい。Good Luck.