最近一級建築士学科試験に関する質問の中でも『学歴がないのですが、合格は出来ますか?』との声が多く寄せられるため、本日は少し語っていきたいと思います。
この記事は、学歴が高くない僕にしか書けないと思います。
僕が大学卒業していればきっと批判されるでしょうね(T_T)
大学に進学出来なかった事をずっと悔やんでいましたが、今この瞬間は良かったと思います。
一級建築士学科試験に学歴は関係ない!しかし、合格の為には戦略が必要!
一級建築士学科試験を突破するには、学歴は関係ありません。
僕の知り合いも最終学歴中学卒業ですが、一級建築士試験に合格している人がいます。
また勉強会に参加してくれる受験生にも、中学卒業、高校卒業、専門学校卒業と大学を卒業していなくても、合格している人はいます。
そのため、学歴が高くなくても合格は十分可能です。
しかし、戦略を持って戦いに挑まないと合格する事が厳しいのも事実です。
本日は学歴に自信がない受験生が、どうやって高学歴の受験生に勝って、一級建築士学科試験を突破するのかを、お話したいと思います。
賛否両論あると思いますが、ご参考になればと思います。
高学歴受験生との差は計画と構造!
学歴に自信がない受験生は、一級建築士学科試験に合格したければ、潔く『計画』『構造』の点数を諦めて下さい。
この2科目は高学歴受験生と差がでます。
計画!作品集は捨てましょう。
計画は過去問で対応できない作品集等は、大学で勉強した受験生に知識の分で劣ります。
もちろん過去に出題された問題であれば、学歴関係なく、点数を獲得しないといけないのですが、新規問題は大学で勉強している受験生との差が出ます。
この作品集を覚える時間は非常に時間がかかります。
1年以上前から準備している受験生であれば、総合資格学院で配布される作品集を全部暗記すれば良いのですが、正直皆様そんな時間はないと思います。
そのため、計画の作品集は捨て問題として割り切る事が大事です。
個人的には、作品集は試験の1か月前に余裕があれば、力を入れる感じで大丈夫だと思います。
出題されるかわからない新規問題に時間を費やすより、1問でも多くの過去問の復習をする方がお勧めです。
計画の過去問題出題率は20点中13点~18点の範囲で推移しています。
近年の作品集は5問程度出題されるため、苦手な受験生にとっては辛く、大学で学んだ知識がある受験生には、嬉しいチャンス問題となっています。
作品集等は過去問以外の点数は諦めましょう。
構造!急に理解は出来ないよ(T_T)
構造は高学歴受験生+構造設計(関連)の会社に勤務している受験生との差が出ます。
構造の過去問題出題率は30点中22点~25点の範囲で推移しています。
過去問であれば、内容が理解出来なくても、何となくこういう感じかな?と対応出来る問題もあるのですが、新規問題は全くのお手上げ状態になります。
内容を理解していないと答えが導き出せない問題が多いです。
高学歴受験生+構造設計(関連)は27点~30点(9割)正解する人が多いと思います。
僕の勉強会に参加してくれる受験生に、お話を聞くと9割くらい正解している受験生が多くいます。
(皆様名前を聞くと知っているような大学卒業生)
力学は『高校数学が理解出来れば簡単です』という話を聞くのでそうなのかな?
僕の高校時代の数学は二次方程式をやっていたような気がします。
高校によってレベルが違うので一概には言えませんが。
社会人になって高校数学から勉強するとなると本当にきついと思います。
高得点を獲得できる構造を捨てる事は勇気がいると思いますが、時間効率を考えれば構造を捨てましょう。
どうしても、構造で高得点を獲得して余裕を持って合格したい受験生は、たぬきさんのオンラインサロンで勉強してはいかがでしょうか?
本当は、27点以上獲得出来る事が理想ですが、限られた勉強時間の中で合格を目指すのなら、思い切った戦略が必要だと思います。
過去問をしっかり勉強して23点!獲得。
残り7問を、勘を頼りに2問獲得して25点で満足する方が良いのではないでしょうか?
勝負は3教科!巻き返しを図る!
この3教科は学歴の差で点数が変わる事は少ないと思います。
施工は、実務経験が豊富な受験生に有利です。
特に若い受験生は、この施工で得点が伸び悩む傾向が強いです。
施工は過去問題の出題率が5教科で一番低いため、下手したら足切りを食らう受験生もいるため、油断は禁物です。
施工に関する実務経験が少なく不安に思っている受験生の皆様安心して下さい。
この施工は、高得点を獲得する必要がなく、過去問題に出題されている問題のみ正解出来ればそれで良いです。
施工は点数を伸ばす科目ではなく、点数を揃えに行く科目です。
試験元からすれば、一級建築士に施工の知識をあまり求めてはいないです。
理由は簡単です。
施工は1級施工管理の分野だからです。
そのため、施工は一級建築士学科試験の合否を左右する科目ではないため、割り切って過去出題された問題の点数を獲得するだけです。
過去問から18問出題されれば、18点。15問出題されれば、15点。
ただそれだけです。
大手資格学校は20点以上獲得する事を目標にしていると思いますが、そんなの無視で良いです。
過去問題に対して何点獲得出来たのか?そこに注目して下さい。
環境・設備過去問題
出現比率が5教科で一番高い傾向です。
出題する年によっては、18点~20点くらい過去問で構成される年もあるため、非常に点数が獲得しやすいと思います。
過去問比率が高いため、学歴は関係ないと思います。
建築設備士を持っている設備屋さんのサービス用科目だと思います。
4年~5年に1度、計画と環境設備の難易度が入れ替わります。
そのため、本試験中計画から始めて、スラスラ解ける場合は、要注意です。
合格には法規科目が一番大事!
合格者と不合格者は、この1教科で決まると言っても過言じゃない位大切です。
法規は学歴全く関係ありません。
法規は過去問題出題率が高めで、30問中25問以上は出題されます。
過去問出題率だけを見るといけそうな感じがするのですが、法規科目は他の科目にない1時間45分という時間制限がもれなく付いてきます。
もし2時間の猶予があれば、合格基準点が確実に2~3点は上がると思います。
試験元も1時間45分絶妙な時間設定にしています。
一級建築士学科試験の合格者の多くが25点以上獲得しているため、最低25点を死守してほしいです。
24点→23点→22点と点数が下がるにつれて合格率も下がってくると思います。
構造科目が得意であれば、仮に法規が22点でも点数を相殺して合格できると思いますが、学歴に自信がない受験生は、この法規科目は絶対に25点以上獲得して下さい。
- 計画13点
- 環境設備17点
- 法規25点
- 構造22点
- 施工18点
- 合計95点
この95点が現実的な合格目標点だと思います。
大切な事は1に過去問!2に過去問!3に過去問です!
新傾向という嘘に騙されないで下さい。
- 大手資格学校の定義過去問=11年以内に出題された問題。
- 新傾向=それ以外の問題。
ということは、12年前に出題された問題は新傾向となります。
信じるか信じないかはあなた次第です。
まとめ
計画、構造と点数をある程度諦める事で、時間が生まれます。
その生まれた時間を使って残り3教科(環境設備・法規・施工)に集中してほしいです。
特に構造科目は高得点を目指さず22点~24点で満足しましょう。
27点以上獲得出来れば理想ですが、それには時間が必要です。
限られた時間の中で合格を掴み取ってほしいと思います。