本日は平成29年度一級建築士学科試験『施工』の問題を実際に解いて分析致しましたので、ご参考にされて下さい。
一級建築士合格の為に、法規の次に重要な科目は施工ですので、今年良い点数が獲得出来なかった受験生は年内までにしっかりと勉強して来年の一級建築士合格に向けて頑張って下さい。
施工の理想の点数は20点です。
今年の施工は去年に比べて若干難しかったと思います。
ビリケツ君の施工の点数を発表致します!点数は22点
一級建築士学科試験の施工科目は平成26年度以降大変難しくなりました。
しかし、今年も近年で一番難しかった平成27年度に比べれば、施工の難易度は想定の範囲内だったと思います。
最低でも18点は得点してほしかったです。
18点獲得出来なかった受験生は勉強方法を見直して来年また頑張りましょう。
一級建築士学科試験『施工』を解いている時の心の声を聞いて下さい!
- 過去問H18と記載があるのは、平成18年度の学科試験に出題されたという事です。また過去問の定義は平成13年以降という意味です。
- 新規問題とは新規に出題された問題です。この問題は25%の確率で点数が獲得出来たらラッキーと思って下さい。
枝4つとも新規というわけではないので、実際には50%ぐらいの確率で正解出来ると思います。
施工 | 僕の
解答 |
資格学校の
解答 |
正答 | 過去問 |
1 | 3 | 3 | 〇 | 新規 |
2 | 2 | 2 | 〇 | H23 |
3 | 4 | 4 | 〇 | H22 |
4 | 3 | 3 | 〇 | H17 |
5 | 4 | 4 | 〇 | H14 |
6 | 3 | 3 | 〇 | H20 |
7 | 1 | 1 | 〇 | H21 |
8 | 1 | 1 | 〇 | H26構造 |
9 | 3 | 3 | 〇 | H20 |
10 | 2 | 2 | 〇 | H23 |
11 | 4 | 4 | 〇 | H17 |
12 | 2 | 2 | 〇 | H18 |
13 | 3 | 3 | 〇 | H20 |
14 | 2 | 2 | 〇 | H13/17 |
15 | 1 | 2 | × | 新規 |
16 | 3 | 3 | 〇 | H13 |
17 | 4 | 4 | 〇 | 新規 |
18 | 2 | 2 | 〇 | H24 |
19 | 2 | 1 | × | 新規 |
20 | 1 | 1 | 〇 | 新規 |
21 | 2 | 1 | × | 新規 |
22 | 1 | 1 | 〇 | H23 |
23 | 3 | 3 | 〇 | H22 |
24 | 3 | 3 | 〇 | 新規 |
25 | 4 | 4 | 〇 | H23 |
22 | 点 |
問1の問題は新規問題です。
新規問題です。近年問1か問25で問われる内容です。
新規問題の為得点出来なくても良いと思います。
でも、この問1や問25で問われる問題は落ち着いて考えれば得点出来ると思います。
僕は枝3を選びました。
速やかにその旨を工事施工者じゃなく発注者に報告するが正しいと思います。
工事施工者から提出された書類をまた工事施工者に報告するって不自然じゃないですか?
後の枝1・2・4は当たり障りのない当たり前の事をいっている感じがしましたので、一番怪しい3番を選びました。
問2の問題は過去問対応問題です。
平成23年度にスランプの許容差の問題が出題されています。調合管理強度が36N/㎟でスランプ21cmであれば許容差は±1.5cmまでだと思います。
問3の問題は過去問対応問題です。
平成22年度に専任の主任技術者に関する問題が出題されています。
元請として一式工事で5000万円を超えていますので、専任の主任技術者または監理技術者を置かないといけないと思います。
問4の問題は過去問対応問題です。
平成17年度に『安全上の措置等に関する計画届』に関する問題が出題されています。
建築主が特定行政庁に届け出ないといけないと思います。
問5の問題は過去問対応問題です。
平成14年度に吊りワイヤロープに関する問題が出題されています。
吊りワイヤロープの安全係数は10以上としないといけないと思います。
問6の問題は過去問対応問題です。
平成20年度に粘性土地盤の転圧や締固めに関する問題が出題されています。
粘性土の場合は礫・砂質土に置換するかセメント・石灰などによる改良しないといけないと思います。
問7の問題は過去問対応問題です。
平成21年度にセメントミルク工法による既製コンクリート杭工事に関する問題が出題されています。掘削深さについては1.5m程度根入れ深さは1m以上としないといけないと思います。
問8の問題は過去問対応問題です。
平成26年度の構造に大梁の主筋の定着に関する問題が出題されています。
90度縦に折り曲げて定着させる時は、定着長さを柱せいの3/4としないといけないと思います。
問9の問題は過去問対応問題です。
平成20年度に梁下の支保工を取り外す事に関する問題が出題されています。
取り外しの際は標準養生ではなく水中養生か現場封かん養生としないといけないと思います。
問10の問題は過去問対応問題です。
平成23年度に細骨材率の関する問題が出題されています。
計算する数値が質量の方の細骨材と粗骨材ではなく、絶対容積の数値で計算しないといけないと思います。
C/C+D×100が公式です。
問11の問題は過去問対応問題です。
平成17年度にコンクリート養生期間に関しての問題が出題されています。
普通ポルトランドセメントを使用した場合は外気温が低い事もあり最低5日は養生しないといけません。
早強ポルトランドセメントの養生は3日でもいいと思います。
問12の問題は過去問対応問題です。
平成18年度プレキャスト部材の製造に関する問題が出題されています。
脱型時にベッドを70~80度立ておこす場合はコンクリートの圧縮強度を8~10N必要だと思います。
問13の問題は過去問対応問題です。
平成20年度に高力ボルト接合に関する問題が出題されています。
接合部に生じた肌すきが1mmを超えるとフィラープレートを挿入した方が良いと思います。
問14の問題は過去問対応問題です。
平成13年度にベースモルタルの養生期間・平成17年度にベースモルタルの塗厚さに関する問題が出題されています。
養生期間は3日・モルタルの塗厚さは50mmが良いと思います。
問15の問題は新規問題です。
新規問題の為得点出来なくても良いです。25%の確率を掴み取って下さい。
僕は枝1を選び間違えました。短材を使用する場合は1m位までと思っていたのですが、桁に使用する木材はまた違うみたいです。
問16の問題は過去問対応問題です。
平成13年にアスファルト防水工事に関する問題が出題されています。
アスファルト防水の入隅は丸面、出隅も面取りする。
問17の問題は新規問題です。
枝1は平成16年度にコンクリート壁下地へのモルタル塗り・枝2は平成19年度に石張り工事に関しての問題が出題されています。
過去問対応で枝3・4の二択まで絞れます。枝3は初出題の問題で、枝4の問題に関してはトレイントレーニングで出題されていますので古い過去問の可能性があります。
僕は枝4を選びました。平成18年度の防水工事の目地の割り付けが3m程度だったので、同じだろうと考えて5mごとでは長いと思い選択しました。。
問18の問題は過去問対応問題です。
平成24年度に軽量鉄骨天井下地に関する問題が出題されています。
野縁受の溝に確実に折り曲げられるように、向きを揃えないようにして留め付けした方が良いと思います。
問19の問題は新規問題です。
枝2は平成18年度に防湿層の設置に関する問題が出題されています。重ね幅が30mmと出題されていましたので、僕は2を選びました。
見事不正解でした。100mm以上と平成18年度の過去問で説明されていました。
なぜ不正解なんだぁ!誰か教えてくれませんか?(笑)
問20の問題は新規問題です。
枝2は平成23年度に合成樹脂製可とう電線管・枝3は平成15年に防火区画に関する問題が出題されています。
過去問対応で枝1・4の二択まで絞れます。50%の正解を掴み取って下さい。
僕は枝1を選んで正解でした。エレベーターを思い浮かべた時に隙間5mm以下で製造していますと言われても納得出来そうだったので、消去法で枝1を選びました。
問21の問題は新規問題です。
新規問題の為得点出来なくても良いです。25%の確率を信じて下さい。僕は枝2を選び間違えました。
この問題は全くわかりませんでした。
問22の問題は過去問対応問題です。
平成23年度に耐震改修工事に関する問題が出題されています。目荒らしの程度は平均深さで2~5mm(最大で5~7mm)程度の凹面をつける必要があると思います。
問23の問題は過去問対応問題です。
平成22年度にタイル張り仕上げ外壁の改修に関する問題が出題されています。
タイル陶片の小さな改修であれば注入口付アンカーピンニングエポキシ樹脂注入タイル固定工法で良いのですが、広範囲にわたる浮きの改修については全面改修が必要と思います。
問24の問題は新規問題です。
現場に出る機会が多い方は知っている可能性が高いです。
『ベベ取って』と言われてベベルボード(石膏ボード)が浮かんだ方はベベル角度が理解出来ると思いますので、まず枝3・4の二択に絞れます。
後はギャップの意味を知らないので僕は枝3を選びました。見事正解致しました。
問25の問題は過去問対応問題です。
平成23年度に工事請負契約に関する問題が出題されています。
監理者は受注者の注文者の立ち合いのもとに検査する必要があると思います。
平成29年度一級建築士学科試験–施工総評
今年の施工は去年よりも新規問題が3問増え計7問出題されました。
- 平成26年度計画 過去問出題数20
- 平成27年度計画 過去問出題数15
- 平成28年度計画 過去問出題数21
- 平成29年度計画 過去問出題数18
難易度は去年より若干難しかったと思います。
新規問題はすべて不正解でも過去問対応問題を得点して18点獲得出来れば一級建築士学科試験合格へ大きく近づけたと思います。
毎年施工が苦手な受験生が多いのですが、法規と施工は一番他の受験生と差が付く科目なので、しっかりと対策を立てて勉強して下さい。
最後にもう一度言いますね。
平成29年度一級建築士学科試験の施工はちょっと難しかったです。
信じるか信じないかはあなた次第です!