本日はエスキスの考え方(一級建築士製図試験攻略テキスト6ページ~19ページ)についてお話したいと思います。
テキストが手元にない受験生は雰囲気だけ感じて頂ければ嬉しく思います。
一級建築士製図試験は1分1秒が惜しい!電卓叩く時間を削りましょう♪
6~19ページ
一級建築士製図試験を受験した経験のある方は、あの独特の緊張感の中で体験する1分1秒の大切が分かると思います。
試験終了前には後10秒いや5秒でもほしいと思ったと思います。
受験生の皆様も何となくお気付きだと思いますが、一級建築士製図試験で使われる数字はある程度決まっています。
しかし、多くの受験生は簡単な計算でも電卓を使っている人が多いのではないでしょうか?
1回あたり5秒とすると10回電卓を使うと50秒必要になります。
1分1秒が惜しいこの試験で50秒は貴重な時間です。
そういうと『電卓を使わないと計算を間違えます』『そんなに頭が良くありません』とご指摘があるかも知れません。
しかし、皆様は小学校の頃に九九を覚えたと思います。
4×6=24に電卓を使いますか?
多くの人は電卓を使わなくても答えを導き出せるのではないでしょうか?
九九の場合、電卓を使う場合と、使わない場合の正答率はどちらが上でしょうか?
答えは電卓を使わない方だと思います。
電卓は機械なので間違えません。
しかし、人間の操作ミスで間違う可能性があります。
そうです。一級建築士製図試験も同じです。よく使う数値は暗記した方が早いのです。
- 1176㎡=42m×28m
- 2352㎡=42m×28m×2
- 3528㎡=42m×28m×3
この1176㎡は基本の数値となります。
建築面積が1176㎡を下回っていた場合、すぐに42m×28mは駄目!と気付けます。42m→41m等のプランが思い浮かびます。
建築面積が1020㎡であれば、1008㎡=42m×24m(6m×4スパン)
建築面積が1300㎡ X方向のヘリアキに2m余裕あり 最大床面積も余裕があれば1232㎡=44m(6666677)×28m
と導く事が出来ます。
まだ出題される数値があるのですが、それはテキストを見て下さい。
※最大床面積が3300㎡以下の場合(課題文で指定)、3528㎡は228㎡オーバーしています。
その為、仮に天井高が6mの大空間+吹抜け50㎡が要求されていれば、特に指定がなければ、大空間を1階または2階に計画。吹抜けを2階または3階に計画(3層吹抜けも考慮)と導けます。
最大床面積が3600㎡以下の場合は、特に指定がなければ大空間を3階に計画する事も可能になる。
数値で覚えない!ブロック(1コマ)何㎡として覚える。
一級建築士製図試験の基本の形は1コマ50㎡以下となっています。
- 6m×7m=42㎡
- 7m×7m=49㎡
- 6m×8m=48㎡
1コマであれば暗算で計算する事が出来ます。
しかし、6m×14m=84㎡と素早く計算出来る受験生は少ないと思います。
インド人のように20×20まで覚えていた場合は別ですが。
日本人の多くは10×10で止まっていると思います。
その為、電卓を叩きたくなると思います。
しかし、ここも1コマ何㎡で覚えると電卓が不要になります。
6m×14m=84㎡で覚えるのではなく(1コマ42mが2つ)と覚えます。
6m×7m=42㎡が1コマ42㎡。
- 1コマ 42㎡
- 2コマ 84㎡
- 3コマ 126㎡
- 4コマ 168㎡
- 5コマ 210㎡
- 6コマ 252㎡
と最低6コマまで覚えます。
理想は8コマまで覚えたら完璧です。
8コマは大空間の課題の時は覚える必要があります。
近年は平成30年プールの年で8コマは活躍しました。
基本は6コマで対応出来ます。
6コマ252㎡と聞けば、プレイルーム等の大空間が思い浮かべる事が出来るのではないでしょうか?
コマ数管理は便利だよ!
このコマ数管理で数値を考える事が出来れば、エスキス時にきっと役に立つと思います。
250㎡のプレイルームと指定があった場合は、コマ数管理で覚えていれば、
6m×7m=42㎡のコマが6個=252㎡
7m×7m=49㎡のコマ6個=294㎡少しオーバーしているため、倉庫(2.5m×7m)+空調機械室(2.5m×7m)=259㎡
6m×8m=48㎡のコマが6個=288㎡ 少しオーバーしているため、倉庫(2.5m×6m)+空調機械室(2.5m×6m)=258㎡
と考える事が出来ます。
課題文を見て250㎡のプレイルームはどうやって計画しようかなぁ?と考えるのではなく、250㎡のプレイルームのパターンは数点しかないため、全て暗記して後は、ヘリアキや全体の床面積を見て、チョイスする感じにすれば慌てずにプランニング出来るのではないでしょうか?
勿論250㎡だけじゃなく、80㎡のパターン?100㎡のパターン?全て書き出して暗記した方が良いと思います。
一級建築士製図試験は0から1を作るのではなく、1を2にする試験だと思います。
そのため、合格するために天才のような閃きは必要なく、パターンを人より1つでもインプットして素早くアウトプット出来る訓練が大切だと思います。
まとめ
外部条件や吹抜け等もある程度パターンを覚えないとエスキスは早くならないと思います。
このテキストに書いてあるパターンは大手資格学校で出題されている傾向も参考にしているため、実際の講義にも対応出来ると思います。
一部総合資格学院と日建学院の考え方が違う為、戸惑うかも知れませんが、それは通っている学校の内容に合わせて下さい。